少し前にこんな記事を書きました。
ama-shinon.hatenablog.com
今回は、実際に「琵琶湖(北湖)一周」をしたときの記録をここに載せることにします。
ただし、これは、達成当時に綴ったものをほぼそのまま転記したものです。
写真の画像は荒いですし、言葉使いも遣いも関西弁丸だしです。
スタート編 ***
寝坊をしたので、一周するのは無理だと思いつつ、9時30分、自宅を出る。
10時10分、琵琶湖大橋。
この橋を渡るのは、たぶん初めて。
イメージでは平坦な道やと思ってたのに、なんと坂になっている。
まぁ、橋やからな。
その坂のせいで早速、弱気になる。
不意打ちをくらったかのような衝撃。
ちょっと帰りたくなった。
が、気合いで自転車をおりずに、のぼりきる。
「こんなんじゃ、先が思いやられるな」
「それか、これが一番キツい坂やと良いな」
なんて思いつつ、ニヤニヤしながら、坂を下る。
大橋通過後、米プラザ前へ。
「びわ湖サイクルライン」の看板の前でお茶を飲みながら、少し考える。
「このまま北へ向かうか…諦めて南だけを回るか…」
で、あまり深く考えず、北に決める。
さあ!!琵琶湖(北湖)一周始まり始まり。
湖西編***
職場の人から「161号は危ないから気をつけるべし」と聞いていたので、
「ぐるっとびわ湖サイクルライン」の指示に従って安全な道を通ることにする。
が、その指示看板が非常にわかりにくい。
「その矢印は、どっちを指してるねん?」というような微妙な指示。
最初は真面目に言われるがまま走ってたけど、
散々あちこちを迂回させたあげく、途中で姿を眩まして私を混乱させよるので、
もうあまりアテにしないことにした。
一応、それ(ぐるっとびわ湖サイクルライン)用の地図を持っていたので、それでルートを確認しつつ、走る。
でも、なんかしらんが、地図通りには進まない。
気がついたら、161を走ってしまっている。
比良~近江舞子~北小松付近で、湖岸沿いを走りたくなり、ぐぐっと近づいたのだが、
民家が立ち並ぶ道を走行中、道ばたに太い縄を発見した。
必要以上にパンクを恐れている私は、縄であっても踏みたくない。
踏まないように通過しようとしたら、なんか縄が動いたような気がした。
「もしや」と思い、振り返ったら、縄ではなくて蛇やった。
ぎゃー。
「そういや、そういう対策も必要やんな…」
「長ズボン、はいてきたら良かった」
と少し反省。
11時43分、高島市。
11時48分、白鬚神社。
たいてい道ばたで写真を撮るときは、自転車に乗ったままなのだが、うまく撮れなかったので、おりて撮影。
それでもうまく撮れなかった。
12時20分頃。
このまま行くと、風車街道を通れないような気がしたので、走行をストップして地図でルートを確認。
パンを食べながら5分ほど休憩。
12時35分、滋賀なのに神奈川通過。
12時45分頃、しんあさひ風車村、到着。
第一回トイレ休憩。
ビワカーっぽい人々がいっぱい休憩してる。
今後のために、レモンティミニボトル&スポーツドリンク購入。
「ソフトクリーム300円」っていうのが食べたかったのだが、買う場所がわからず、
諦めて、ふつうの百円アイスを購入。
一人でブラブラしながら、むしゃむしゃ食べる。
朝からそれまでの状況をサポーターの先生に電話で報告。
「そんな時間から出発したんなら無理でしょう」「反対側から車で向かっとこか」、と言われるが、
「いや、大丈夫ですよ。なんか行けそうな気がしてきました」と、調子に乗って答える。
「先はまだまだ長いで」と言われるが、
「いや~でも心配なのはパンクぐらいで、それさえ大丈夫なら、行けそうなんですよ」とそれでも調子に乗る。
13時15分、風車村出発。
それにしても、風車街道最高。
「ひたすら道が続いてしんどい」みたいなことを聞いていたのだが、全然苦痛じゃない。
気持ち良すぎ。
熱唱しまくり。
ニヤケまくり。
湖北編***
いよいよ湖北方面へ。
いや、実はどこからどこまでが「湖北」と呼ぶのかは知らないので、
今回は、西はマキノから東は高月町ぐらいまでを「湖北」ということにしておく。
いや、高月町の下に「湖北町」って、いかにも湖北っぽい町があるな。
でも、まぁ今回は湖北町は湖東扱いにする。
さて、湖北はちょっと慎重に行かないといけない。
出発前に得た情報の中に「このトンネルは避けた方が良い」やら「ここはショートカットするべし」やら重要事項がいっぱいあったので。
おまけに方向音痴な私なので、ボケっとしてたら福井に行ってしまうかもしれんし。
まず目指すは、海津大崎。
ここは、誰もがお勧めポイントに挙げていたので。
ワクワクしながら走ってたら、目の前にトンネルが出現。
「え?そんなん聞いてないぞ」と思いながら、入ったら、これまた暗くて狭い。
怖くて不気味。
「いやだ~」
「ちょっと~」
「やめてくれ~」
「なんでよ~もぉ~」
「みんなのバカヤロ~」と、つぶやき、泣きそうになりながら、駆け抜ける。
ホントに怖かった。
変な汗かいた。
その先、いくつかトンネルがあるので心配していたのだが、ここ以上に怖いところはなかったので、まぁ許す。
これは14時20分頃撮影のものなのだが、どの辺りでとったものかは、さっぱりわからん。
時間的に、海津大崎辺りかな、と。
ちなみに、
「トンネルなんて聞いてなかったよな」と思いながらも、あとで地図をみてみると、しっかりトンネルの存在が書かれていた。
「狭く暗いトンネル内。走行注意」と。
そうなんや…。
もひとつ、ちなみに。
海津大崎ルートはもう怖いイメージしかない。
桜の時期は素晴らしいらしいが。
さて、次に目指すは、岩熊トンネル。
これとは別に何やらパークウェイを通るルートもあるらしいのだが、そこは「健脚向き」とあるので、ショートカットの「一般向き」を選択。
大浦から湖岸を離れ、中に入っていく。
「ぐるっとサイクル」の看板に頼って行っていたのだが、また見失う。
で、途中、分かれ道に遭遇。
迷った結果、直感で右を選ぶが、間違っていた。
危ない危ない。
そのまま行けば、噂の何やらパークウェイルートに入るとこだった。
引き返して、再び岩熊トンネルとやらを目指す。
「もうちょっとでトンネルかなぁ」と言うところで、いきなりペダルが重くなる。
「え?パンクか?」
焦って確認するが、自転車は異常なし。
でも、乗ると、ペダルが重くて、なかなか前に進まない。
???
あっ…、どうやら、上り坂だったもよう。
すぐに上りだとは気付けなかったことが、なんだかショックだった。
「私、疲れてるのかな?」
「感覚が麻痺してきたんやな。」と。
そこからトンネルまで、ひたすら上り坂。
そのかわり、トンネルを抜けると、気持ち良い下り坂。
こうやって、上りの後には必ず下りが待ってるから、しんどいのも頑張れるんやろなと思う。
岩熊トンネルの後は、藤ヶ崎トンネル。
そして、それを抜けると、私の中での要注意ポイント、賤ヶ岳。
事前調査で「賤ヶ岳トンネルは危ないので、必ず旧道を通るべし」とあったので。
分かれ道に遭遇する度に、止まって地図を確認&携帯のGPS機能で現在地確認。
おかげで、トンネルルートではなく、きちんと旧道にそれることが出来たのだが、その旧道がもう大変。
上り坂(山道)がひたすら続く。
さすがにもう乗りながら上るのは無理だったので、
「はぁ…はぁ…」と息を切らしながら自転車を押して上る。
山道を一人。
誰にも会わない。
よく考えたら薄気味悪いのだが、そのときはもう完全に感覚が麻痺していて怖くもなんともなかった。
「ここで熊が出てきたら、もう私はあかんやろな」
「ヘビには会いたくないな」
などと最悪な妄想をしながらも、呑気に歌ったり、独り言を言ったりしながら上りきる。
15時半頃撮影。
時間的にたぶん賤ヶ岳旧道?
上りきったあとは、勿論下り。
カーブがキツいので、そんなにスピードは出せないが、やはり気持ち良い。
最高。
あとは、平坦な44号をひたすら南下。
そんなこんなで、波乱に満ちた湖北終了。
湖東編***
湖東は、もうひたすら湖岸沿いを南下するだけ。
特に不安はなし。
問題は時間。
日が暮れるまでにどこまでいけるのか。
16時過ぎ、撮影。
どこかはわからん。
16時10分頃、湖北みずどりステーション到着。
ここで二度目のトイレ休憩。
そこでサポーターの先生に報告の電話をする。
そしたらなんと「今、米原まで来てるねん」とのこと。
「米原からは電車があるから、駅に自転車だけ置いて帰って、
明日また米原まで来て、続きを走るってしても良いのでは?」というアイディアらしい。
「まぁとにかく米原まで行ったら連絡します」とだけ伝えて切った。
たこ焼きやさんがあったので、買って食べようかと思って並んでみたが、
時間がかかりそうなので、諦める。
時間がもったいないので。
まだ手持ちの飲み物はあったけど、甘いものが飲みたくなったので、小さいサイズのミルクティーを購入。
一口飲んで、出発。
「高校時代も運動の後はミルクティーやったなぁ」と懐かしく思う。
あぁ、もう16時半。
頭の中で逆算して、どこまで行けるか考えてみるのだが、どう頑張っても日暮れまでに草津にたどりつくのは無理。
「せめて近江八幡辺りまではいきたいな」
「3月に草津~安土は走ったから、安土から南はまぁ諦めても良いことにしよかな」
などと思いながらも、ひたすら米原を目指す。
みずどりステーションから米原までがとてつもなく長く感じられた。
「長浜って長っ!」って、おやじギャグか何かわからんような独り言を途中でつぶやきつつ行く。
が、今になって地図を見てみたら、そんなに長くもない。
坂田駅付近の近江母の郷の前で、ちょっと止まって電話。
「もうすぐ米原です」と報告。
「今、どこ?」と聞かれたので、
「母の郷とかなんとか言うところです」と答えると、
「え?ぼくも今そこやねんけど…あ、わかった。そこからみて目の前にある車におるねん」と。
「うわ、今までの連絡ペースから予想して、この辺で止まって電話してくるやろ、って、見透かされてたんかな」と、少し悔しくなった。
ひとまず米原ではなく、日が暮れるところまで行きたいのだと言うことを伝える。
すると、じゃあ「能登川水車」辺りまで行ってみて、そこでまた連絡を取り合おうか、ということになる。
地図を見たら、果てしなく遠い。
「え?日暮れまでにここまで行けるの?」と、あまりの提案に不安になったが、迷ってる暇はない。
トイレ休憩もなにもせず、即スタートした。
いや~彦根が、そりゃまた長い。
時間がなく焦っているせいか、とてつもなく長く感じられる。
17時55分頃。
確か彦根の「ベイシア」とかなんとかいうところの近くで撮ったような気がする。
もうすぐ日暮れやなぁと思いつつ。
何時か忘れたけど、日暮れ前に「能登川水車」到着。
先生に「この道は街頭もなさそうやから、ここから中に入ってJR沿線を走ったら?」と提案されたが、
「実は今、琵琶湖大橋までは行きたいなと思い始めてるんです」
「だから、このまま湖岸沿いの道を頑張ります」
「どうしても暗すぎて困ったら連絡します」
と宣言し、また即スタート。
19時15分頃。
近江八幡の長命寺川沿いやったか?水郷めぐり発着所付近で撮影。
もうかなり薄暗い。
びわ湖よし笛ロードが終わったぐらいのところで、とうとう日が暮れる。
暗い=道が見えにくい=スピードが落ちる。
とりあえず、「道を踏み外して怪我」なんてことにはなりたくないので、一応慎重に走る。
街頭もない暗闇を一人で走る。
あまり怖さはない。
海津大崎付近のトンネルに比べたらなんてことはない。
車が通ると少しは明るくなるので嬉しいのだが、対向車やとまぶしくて余計道が見えなくなる。
あとやっかいなのが虫。
田んぼやら草むらやらの横を走っているので、「雨か?」っていうぐらいビシバシ顔に当たってきよる。
息も出来ないので、タオルを顔に巻いて走行。
対向車の人からしたら怖かったやろな。
幽霊に見えたかもな。
野洲まで来ると、もう気分はウキウキ。
しかも、野洲は一瞬にして終わった。
「守山市」の標識をみたときは、もう…、嬉しいやら何やらで、「よっしゃ~」と叫びそうになった。
「あれ?3月に渡るのに困った野洲川が今日はなかったな」と思っていたら、守山に入ってから登場した。
「へぇ~知らんかった」
良い勉強になった。
川を越えた辺りで、後ろからサポーターの先生登場。
「どう?」と。
もう私はゴール(琵琶湖大橋)まで行く気満々。
「先に行って待っておいてください!」と宣言し、再び暗闇を走る。
しばらく行くと、ラフォーレ琵琶湖が見えてきた。
明るい!
もう少し行くと、たくさん明かりが見えてきた。
「やった~!もうすぐだ~」と明かりを目指して突っ走った。
橋の手前の交差点が見えた。
嬉しいのか、明かりにホッとしたのかわからんけど、目がウルウルしてきた。
今までのいろんな光景が頭の中をよぎった。
「あ~頑張ったなぁ」と思うと、またウルウルしてきた。
20時24分、琵琶湖大橋東詰交差点、到着。
「なんなら草津まで行こかな」と思ったけど、それ以上、先生に付き合わせる訳にもいかんので、宣言通り、そこで自転車をおり、車に乗せてもらって帰ってきた。
琵琶湖(北湖)一周の旅、おわり。
※次回は、持ち物編。